CEFRに完全準拠

CEFR-Jは欧州共通言語参照枠(CEFR)をベースに、日本の英語教育での利用を目的に構築された、新しい英語能力の到達度指標です。CEFR-J の指標は、「言葉を使って何ができるか」ということを文章で明示する、can do という能力記述子(descriptor:デスクリプタ)を用いて記述されています。かつ、すべての項目をさまざまな調査結果を用いて検証したデスクリプタで構成されています。
CEFR-Jプロジェクトの全体像(イメージ)

CEFR-J の研究プロセス

2004年4月1日: 基盤研究(A)

基盤研究 (A):『第二言語習得研究を基盤とする小、中、高、大の連携をはかる英語教育の先導的基礎研究』(課題番号16202010;研究代表者:小池生夫)のスタート
  • 最初の2年間で「到達すべき英語力指標」に関する実態調査を中高一貫校、小学校、SEL-Hi、 「特色のある大学支援プログラム」対象校、企業などで実施。
  • かつ、海外の英語教育政策と具体的な教育方法の調査、外部テスト機関のcan do 調査、日本・韓国・中国・台湾の教科書調査、等を行った。
  • → 「中間報告書」(平成18年6月) 618ページ
     

    2006年4月1日~2008年3月31日: 科研3年目以降,CEFR日本版の研究にシフト

  • 通称「小池科研」後半の2年間は、CEFRの研究とその応用に関しての基礎研究が中心になる。
  • 7354名のビジネスパーソンへの英語力調査、100校の SEL-Hi 調査、中高一貫校(連携型93校、併設校46校、中等教育学校11校)への実態調査、354校の小学校アンケート、などの大規模調査を実施。
  • 韓国、中国、台湾の英語教科書の語彙調査、文法要素の習得に関する熟達度分析、等を行った。
  • → 「研究成果報告書」(平成20年3月) 508ページ
     

    2008年4月1日:基盤研究 (A)

    基盤研究(A):「小、中、高、大の一貫する英語コミュニケーション能力の到達基準の策定とその検証」(課題番号:20242011、研究代表者:投野由紀夫)のスタート
  • CEFRの本格導入を検討するため、プロジェクト名を「CEFR-J」と命名。
  • CEFRに準拠した枠組みを作成することで合意
  • CEFRのレベルの細分化を科学的に行う、という目標をたてる
  • スキル別の検討を行い、デスクリプタの試作品を作成(アルファ版)
  • Tony Green 氏を招き、デスクリプタ検証方法の勉強会を持つ
  • 後半2年の検証フェーズためにベータ版の作成を開始
  • 「中間報告書」(2010年12月) [PDF: 19MB] 345ページ

    2010年4月1日~2012年3月31日:大規模な検証フェーズを開始

  • 150名規模の小中高大の英語教員へのデスクリプタ並べ替え調査とその結果のレベル間相関分析
  • 中高大5468名(中学1685名、高校2538名、大学1245名)の英語学習者に対する「can do 調査」とその結果の項目応答理論による分析
  • Can do で「できる」と思っていることと「実際にできるのか」の関係を見る実証研究を5技能別に実施
  • CEFR-J を具体体に現場(小中高大)で使用してもらう(学校パイロット)
  • 最後に妥当性検証の結果を踏まえてベータ版→ Version 1 に改訂して一般公開(3月のシンポジウム)

    「最終報告書」(2012年6月) [PDF: 40MB]

    2012年4月1日〜2016年3月31日:基盤研究(A)

    基盤研究(A)「学習者コーパスによる英語 CEFR レベル基準特性の特定と活⽤に関する総合的研究」(研究課題番号:24242017、代表者:投野由紀夫)のスタート
  • CEFR-J の活用度を高めるため、活用リソースの整備を中心とした研究を開始
  • CEFR-J準拠の語彙表および ELP CAN-DO データベースを投野研究室で作成・公開
  • CEFR-J にリンクする文法事項・テキスト特徴の整備を CEFR-J RLD Project と命名。
  • すべての RLD 作業をコーパス準拠で行った。
  • CEFR-J RLD Project は以下の3つのインベントリーを作ることを目標とした:
  •         a) Grammar Profile: CEFR-J レベルにひもづく文法特性の一覧
            b) Text Profile:CEFR-J レベルにひもづくテキスト特性の一覧
            c) Error Profile:CEFR-J レベルにひもづく学習者エラー特性の一覧
  • 基準になる学習者が受けるインプット・コーパスとして CEFR準拠コースブック・コーパスを構築(160万語、99冊の英国出版のコースブック所収)。それをCEFRレベル、CEFR下位レベル、スキル(発信、受容、文法)に下位分類したデータから語彙・文法を抽出できる仕組みを構築。
  • Grammar Profile の文法事項は、石井康毅(成城大学)が中心となり、500項目以上の文法抽出パターン式を作成。一括で自動取得を行った。
  • Text Profile は内田諭(九州大学)が中心となり、大阪大学荒瀬研究室の研究協力を仰ぎ、流暢さ、複雑さ、語彙レベルなどの指標を多面的に調査した。
  • Error Profile は奥村学(東京工業大学)・能登原祥之(同志社大学)が中心となり、JEFLL Corpus の自動エラータグ付与したデータからレベル判定に有効なエラー項目をSupport Vector Machineを用いて検出、その特徴の重み付けを評価した。

  • 「最終報告書」(2016年3月) [PDF: 29.5MB]

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